インタビュー記事 2017.11.16

「映画館で、みんなで一緒に笑っていただけたら」『泥棒役者』西田征史監督インタビュー

こんにちは!ライターのかわしまです。
先日、クロフネでご紹介させていただいた映画『泥棒役者』。

「笑って、最後にホロリ。」西田征史監督 待望の長編映画第2弾『泥棒役者』11/18(土)より全国公開!

今回は『泥棒役者』の西田征史監督に、映画についてインタビューさせていただきました!貴重なお時間を、ありがとうございます!

西田征史監督 プロフィール

1975年5月22日生まれ。東京都出身。08年公開の『ガチ☆ボーイ』(小泉徳宏監督)以降、『半分の月がのぼる空』(10/深川栄洋監督)、『おにいちゃんのハナビ』(10/国本雅広監督)『怪物くん』(11/中村義洋監督)、『アフロ田中』(11/松居大悟監督)、『妖怪人間べム』(12/狩山俊輔監督)、アニメ「TIGER & BUNNY」など数々の話題作の脚本を担当。14年に自作小説を原作として脚本も手がけた『小野寺の弟・小野寺の姉』で映画監督デビューを果たした。16年に放送されたNHK連続テレビ小説「とと姉ちゃん」が話題となり、脚本家としてさらなる地位を確立。自身が作・演出を手がけた舞台「泥棒役者」を映画化した本作が2作目の映画監督作品となる。その他、脚本を担当した主な作品は、『劇場版TIGER & BUNNY』シリーズ(12・14/米たにヨシトモ監督)、『嫌な女』(16/黒木瞳監督)、『信長協奏曲』(16/松山博昭監督)などがある。(公式サイトより引用)

『泥棒役者』あらすじ

あらすじ
かつて、泥棒稼業に手を貸した過去がある大貫はじめ(丸山隆平)。今は小さな町工場で真面目に働き、恋人の美沙(高畑充希)と幸せな同棲生活を送っていた。ある日、昔の泥棒仲間・畠山(宮川大輔)から、美沙に泥棒だった過去をバラすと脅され、泣く泣く、とある豪邸に盗みに入ることに。だが、忍び込んだ豪邸で、家主の絵本作家・前園俊太郎(市村正親)、訪問してきた編集者・奥(石橋杏奈)、セールスマン・轟(ユースケ・サンタマリア)から、「編集者」「絵本作家」「豪邸の主人」と次々と間違えられてしまう。「泥棒」として捕まりたくない一心で、はじめはその都度、かん違いされた「役柄」を必死に演じるハメになるのだが…。

個性的なキャストによる、息がぴったりな掛け合い

西田監督、今日はよろしくお願いいたします!

よろしくお願いします。

映画、拝見しましたが、面白くてずっと笑っていました!

おお、ありがとうございます!

『泥棒役者』は、もともとは2006年に監督が作・演出された舞台なんですよね。今回、またご自身でリライトして、映画として公開されますが、この作品に何か特別な想いはお持ちですか?

そうですね。『泥棒役者』は、自分の人生を切り開いた作品です。2006年の段階では、まだ自分も収入が安定していなかったんですが、この舞台と、同時期に脚本を書いた『ガチ☆ボーイ』を観た方からどんどんオファーを頂くようになって。次の仕事につながるきっかけになった作品なので、自分の中でもとても大事な存在です。

そうなんですね…!今作では、とても個性豊かな役者さんが集まっていますよね。私は市村正親さんのファンになりました!

うわ嬉しい!僕の大好きな役者さんばかりに出演していただきました。

撮影された画に、それがにじみ出ていると思います…!皆さんと一緒に映画を作った感想を聞かせてください!

誰もが、とても演技に真摯に向き合ってくださいました。この作品においては、喜劇として、テンションや勢いで笑わせるのではなく、見栄を張ったり嘘をついたりという「人の感情」での笑いを大事にしています。そこをしっかり感じ取って演じてくださったので、とてもありがたかったですね。

みんなの会話のやりとりとテンポが、息がぴったりでめちゃくちゃ面白かったです!あれは、役者さんのアドリブの演技もあるんですか?

いや、アドリブはないですね!役者さんのアドリブなのかな?と思わせるような言い回しと、それを生っぽくみせる俳優の演技で、アドリブのように見えたのかもしれません。

そうだったんですね!役者さんの素の部分が出てるのでは?と思うくらい、皆さんハマり役でした…!

『泥棒役者』で描きたかったテーマ

登場人物の中で、絵本作家だったり、ユーチューバーだったり『ものづくり』に励む人が出てきますが…

はい、そうですね。

それぞれの思いや悩みが描かれているように思いました。これは、監督ご自身がお仕事の中で経験されてきたことが、込められているのでしょうか?

そうですね。振り返ると、込めているところもあると思います。絵本作家には「脚本を書くことの苦悩」が投影されているし。

自分の体験でもあるんですね。

この映画で描きたかったテーマのひとつは「挫折」でもあるんです。

挫折??

例えば、ユーチューバーになって有名になることは、現代の若者がみる夢のひとつかなと思っていて。でも、誰でも簡単になれるものではないじゃないですか。再生数が十数回の方もいたりする。

今の子供たちのなりたい職業No.1らしいですもんね。

やりたいことでも仕事でも何でもいいんですけど「夢を追うけど、上手くいかない」姿も、映したかったんです。 僕自身、40年生きてきて、後悔したり失敗したりすることはたくさんありました。「後悔と挫折」が、この映画の中で描きたかったことであり、それに対するメッセージを色んなシーンに織り込んだつもりです。

監督ご自身の経験からの、深いテーマが込められているんですね。 単純に、笑って楽しめるだけの映画ではないんだな…!

配色にこだわったカラフルでファンシーな画作り

前作の『小野寺の弟・小野寺の姉』も拝見しました!観たあと、すごく優しい気持ちになりました…!

ありがとうございます。

前作も『泥棒役者』も、ソフトフィルターがかかったような、ファンタジックな絵作りをされていると感じました。映像表現に、何かこだわりがあるのでしょうか?

なんとなく、絵の質感にはこだわっています。自分は、クリアすぎる映像があまり好きではないので。

そうなんですね!確かに、2作ともふんわりした画の印象です。

今回は、配色もこだわりました。洋服や部屋の壁の色を鮮やかな色にしたりしています。

家の壁色が濃い青色だったり、一般の家にはあまりない色合いですよね。 登場人物の服も黄色や赤などで、どのシーンもカラフルでした!

それの狙いは、どうしても建物の中のシーンの撮影が多いので、 ちゃんと部屋が変わったような印象にしたいなあと。それぞれの部屋の色を印象づけたかったんです。 自分の好きな配色でもあるんですけど、美術の五辻さんとはウェス・アンダーソン監督のような色味にしたいな、と相談していましたね。

『グランド・ブダペスト・ホテル』(2014)© Fox Searchlight Pictures.ALL RIGHTS RESERVED.

なるほど…! ウェス・アンダーソン監督も、衣装や小道具などに細かいこだわりがあるイメージです。家の中でストーリーが進んでいく感じがしなかったのは、壁紙の色やファンシーな部屋の小物がちりばめられているからだったんですね。

映画館で、みんな一緒に笑ってほしい作品

先ほど、ウェス・アンダーソン監督のお話が出ましたが、今まで西田監督が影響を受けた映画はありますか?

そうですね~。『男はつらいよ』ですかね。小さい頃、寅さんを映画館で観た時にお客さんがみんな笑っていたんですよ。見ず知らずの人が一緒になって笑っている空間ってあんまりないじゃないですか。その映画体験が、すごく印象的だったんです。

確かに!最近の映画館は、笑える映画でもみんな静かに観ていますもんね。

そうそう。周りが笑っているから、つられて笑っちゃう、という体験が子供心にすごく楽しかったので、自分もそんな映画を作りたいと思っていますね。観てくださったお客さんが「映画館でみんなで笑う体験」をして欲しいと思って、今回の『泥棒役者』を作りました。

絶対にみんな笑ってしまうと思います…!

『泥棒役者』は11月18日(土)より全国ロードショー!

上映開始日は、11月18日(土)ですね。いよいよ上映が迫ってきていますが、今の率直なお気持ちは?

思ったより緊張していますね!でも、連日キャストのみなさんにもたくさん宣伝していただいているので、ありがたいです。本当に、キャストもスタッフも、全員が一丸となって作った作品なので、多くのお客さんに観ていただきたいです!そして、みんなで笑ってください!

私も、もう一度映画館に観に行こうと思います…!友達何人か誘って、並んでキャッキャしながら楽しみたいです! 西田監督、今日はありがとうございました!

おわりに

超個性的な役者の皆さん。そのみんなが織りなす、テンポとリズムの良い掛け合いや絶妙な間。 『泥棒役者』は、誰が観ても笑って楽しめる作品です!小さな子供と観てもいいかも。 しかし、ただ単に「面白かった~!」だけで終わる映画ではありません。 笑いに隠された「愛」にホロリとさせられ、登場人物から夢を追いかける苦悩や、その先にある成長を教えてもらえると思います。

また、西田監督自身もとても気さくで和やかな方で、 作品には、作り手の人柄がにじみ出るのだなあと改めて感じた日でした!

『泥棒役者』は、11月18日(土)より、全国ロードショー!

『泥棒役者』公式HP: http://dorobou-yakusha.jp/

『泥棒役者』予告編

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