イベントレポート 2018.2.1

まだまだ映像表現は進化し続ける!東京国際プロジェクションマッピングアワード vol.2

こんにちは!ライターのかわしまです。
みなさん、突然ですがこちらの記事を覚えていますでしょうか。

「若手に、面白い未来を創造して欲しい!」次世代のクリエイターを育てる、東京国際プロジェクションマッピングアワード

2017年の8月に開催された「プロジェクションマッピング 夏フェス2017」。 今回は、2017年12月16日(土)に開催された、本選「東京国際プロジェクションマッピングアワード vol.2」(通称PMアワード)に取材に行って参りました!

東京国際PMアワード vol.2

「東京国際PMアワード実行委員会」(運営:株式会社ピクス、株式会社イマジカデジタルスケープ)が開催する「東京国際PMアワード vol.2」。 2020年の東京五輪でますます注目を集める東京の地で、世界的に需要が拡大するプロジェクションマッピングの高度化と普及を促進し、世界で通用する若手映像クリエイターのための登竜門を設立することを目的とした大会です。

舞台となるのは、前回と同じ東京ビッグサイトを象徴する逆三角形の会議棟。 書類選考を経て、最終審査にノミネートされた海外校を含む全11チームが集結し、個性溢れるプロジェクションマッピング作品が上映されます。 高さ約30メートル、幅約94メートルの日本最大級のスクリーンにて、繰り広げられる若き才能の熱い戦い!

東京2020公式プログラム「SportsDesign.Camp

今回の大会にて初のエキビション上映となる「SportsDesign.Camp」。 パナソニック株式会社がオリンピック・パラリンピックムーブメントを醸成するために推進中の、参加型アクティビティ 「いっしょにTOKYOをつくろう。」の一環として実施し「東京2020公認プログラム」にも認定されています。

スポーツ×デザイン×テクノロジーをテーマに、センサーやカメラなどを使い、ステージ上のデモンストレーションと壁面のプロジェクションマッピングが連動するインタラクティブな映像の体験です。

24名の若手のクリエイターが参加し、大人でも子供でも、誰でも一緒に楽しめるように制作されたプロジェクションマッピング。 これが、斬新で画期的なアイディアばかりで感動しました!

若者とつくる「スポーツの新たな映像体験」

あるチームは、東京ビッグサイトの2つの逆三角形を「運動会の玉入れのかご」に例えて、みんなで玉入れを疑似体験しました。

ステージにある丸い輪の枠を玉が通過すると、プロジェクションマッピングされている玉入れのかごにも玉が入ります!

またあるチームは「国境や人種を超えて人々が熱くなる瞬間」をテーマに、アスリートが逆転を起こすミラクルを表現! バスケットボールのブザービートをみんなで起こすプロジェクションマッピングです。

自分の持つスマートフォンから、指定のサイトにアクセスするとゲームに参加できます。

観客は一丸となって、スマートフォンを横に振ったり、前後に動かしたり、ボールがゴールに入るように、上手くボールを操作します。まさに、みんなで映像を体験!

こちらは「ブロック崩し」を体感できるプロジェクションマッピング。 逆三角形の壁面をチームの陣地に見立て、その中を動き回って壁を破壊するボールから、参加者が「パネル」となって守ります!

最後は、スポーツのリズムを音楽で表現することに挑戦! それぞれのスポーツに独自のリズムがあることに着目し、スポーツの技を音に変換するという試みです。

日本を代表するフリースタイルフットボーラー2人が、リズムにのってボールを蹴ります。 観客は、選手の動きと連動する映像と音楽に、手拍子で参加します。

 

「誰でも同じ条件でスポーツを楽しめるように」という思いが根底にある「SportsDesign.Camp」。 身体感覚の拡張や、全く新しいスポーツ観戦の創造など、映像表現の無限の可能性を感じることができました。 テクノロジーを駆使した新しい映像体験の形です。

ついに始まる、最終審査

SportsDesign.Camp」が終了した後は、いよいよノミネートされた各学生チームの上映会です! 全国から予選を勝ち抜いた大学・大学院・専門学校の計11チームが約4か月をかけて、制作した作品たち。 それらが、東京ビックサイトの逆三角形に投影され、審査が行われます。 映像作家、アートディレクター、雑誌編集者、および海外のクリエイターなど国内外の映像・クリエイティブ業界の第一線で活躍する6名の審査員たちにより、優勝チームが決定されます! 優秀作品については、なんと今後ビックサイトで定期的に上映されることに。

個性あふれるテーマの作品

前回取材させていただいた「夏フェス 2017」では、テーマは「夏」と決まっていました。 今回は、テーマの指定はなく、学生チームがそれぞれ表現したいものを試行錯誤し、自らで生み出したテーマでの勝負。

大妻女子大学チームは、四季ごとの情景や変化や日常の潤いを『家紋』のデザインを通して表現しています。

『カレーどろぼう』と言ったポップな作品も。夢の中の不思議な世界が、可愛らしく表現されています。

東京ビックサイトの逆三角形を上手く使った作品。逆三角形が眼鏡に!

夏と比べ、より多くのお客さんが足を止めて観ていました。 来場者数は6,336名となり、前年比150%の大きな盛り上がりとなりました!(公式サイトより抜粋)

 

<後日、公式サイトより動画を引用させていただきます。>

上映会のフィナーレには、恒例の花火とプロジェクションマッピングのコラボレーション!冬の寒空に浮かぶ花火と壁面のプロジェクションマッピング、新鮮で美しいです。

 

今回、なんと11チームの中に、関西の大学・大阪芸術大学チームがノミネートされています! 私の地元、関西から選出されているのが嬉しい…!と思い、大阪芸術大学チームの代表者の方にインタビューさせていただきました。

大阪芸術大学 浅尾楽さん

大阪芸術大学 アートサイエンス 学科1年生の浅尾 楽(あさお らく)さん。 大学では、CG映像やプログラミングを学んでいるとのこと。

浅尾さん、よろしくお願いいたします!早速ですが、どうしてPMアワードに参加しようと思いましたか?

よろしくお願いします。 プロジェクションマッピングは、制作したいとずっと考えていました。 僕が所属している学科は新設学科で、新しいことにどんどん挑戦していこう!という姿勢なんですけど、自分で何か行動しなきゃいけないな!と思って、とりあえずPMアワードに応募しました。

とりあえず…!笑 すごい行動力ですね。

落ちてもいいからとりあえずの第一歩だと思って。そうしたら、一次審査を通過したんです。その時は僕はCG映像などの知識が無かったので、学科の講師の方の映像制作会社に行って教えていただいたり、学内の先生を訪ねて、知識を身に着けたりもしました。

応募の後に、すごい努力が重ねられていたんですね。 出場チームに選ばれ東京ビッグサイトまでやってきた感想は、いかがですか?

チームのみんなとは正直「落ちたんじゃないか?」と話していたので、選ばれたと知ったときはめちゃくちゃ感動しました! だけど、他の出場大学を見ると、CG専門の学校ばかりで、僕たちも頑張って追い付かないといけないなと思って、もっと勉強しました。

まさに切磋琢磨!色んな大学チームの映像を観て、お互いに刺激を受けあっているんだなあ。

順位はともかく、参加できたこと自体がありがたかったですね。

みんなで頑張って制作した映像が、あの大きなスクリーンに流れてどうでしたか?

あんな風に、たくさんの人に観られて、お客さんの表情も観られる機会は今までなかったので、すごく緊張しました。 Youtubeに動画をアップしても、僕は観た人のリアクションを観ることはできないじゃないですか。

そうですね。ネットだと、リアクションがあったとしてもコメントで、表情までは見えないですもんね。

そうなんです。なので、今回のように観客の反応をリアルタイムで観られたことは、貴重な機会だったので嬉しかったです。

最後に、浅尾さんのこれからの夢や目標を教えてください!

夢は、プロジェクションマッピングやインタラクティブアートを、新しい場所に結び付けることです!今考えている場所は、病院ですね。

病院にプロジェクションマッピング!確かに、今までにないですね。どうして病院に?

僕の家族は、昔から病院によく行っていたんです。だから僕も付き添いで病院で待つことも多くて。その時、すごく退屈だったんですよ。 病院って、静かでいなくきゃいけないのは当たり前なんですけど、待っている小さい子にとっては、きっと苦痛な場所だと思います。だから、病院でも上映できて、かつ小さい子が喜んでくれるプロジェクションマッピングを、制作してみたいですね。

なるほど…!子供も、集中して時間を忘れるかもしれませんね。

あとは、アートセラピー(※)にいつかプロジェクションマッピングを取り入れたいなと考えています!

具体的に考えられていて、すばらしい…!

※治療者が作品を通して、相手の象徴的な自己表現を読み取り、クライアントから解釈を引き出す心理療法の一種。「アートをセラピーとして芸術の創作活動自体を癒しとして扱う」「セラピストとアートを創作するクライアントとの間の心理療法的な移転のプロセス」その両方の意味合いがある。

東京国際PMアワードに参加した経験は、浅尾さん含む全ての学生にとって、将来の大きな糧になるんだろうと感じました。 浅尾さん、ありがとうございました!

緊張の表彰式

全ての上映が終わると、特設会場に移動して表彰式が始まります。 11チームの中から最優秀賞1チーム、優秀賞2チーム、審査員特別賞2チーム、企業賞1チームが選出。 上映が終わって和やかな雰囲気だった学生チームの顔にも、緊張が浮かんでいました。

審査員特別賞、1つめはNew York University Abu Dhabiの『Life Cycle』

2つ目は、日本電子専門学校の『こねくしょん』

優秀賞、1つ目は日本工学院八王子専門学校の『篝火狐鳴(こうかこめい)』

2つめは、東京造形大学の『さんかくをのぞくと』。

最優秀賞は、デジタルハリウッド大学の『BLACK』です! (デジタルハリウッド大学の代表者・松本豊さんは、前回の記事でインタビューさせていただきました。)

 

全ての表彰が終わった後、チーフプロデューサーの森内大輔さんから、このようなお言葉がありました。 「作品を観ながら、『プロジェクションマッピングとは何か』をずっと考えていました。それは『エンターテイメントとは何か』と自分の中でつながっています。 上映が終わって花火があがった瞬間、感じたのは、エンターテイメントというのは『人や世界のことを思うこと』。

例えば、今回の大会で、メンバーの個性をそれぞれどう生かすかという問題に、皆さんは色んなアイディアで乗り切っているじゃないですか。しりとりでまとめたり、家紋などの日本の文化をテーマにしたり。自分たちの個性を、どのように観る人に届け、どうやったら楽しんでもらえるか。 メンバー全員が『受け取り手』を常に考えて制作していたと思います。

今回は、全ての作品から作り手側の『観ている人を楽しませたい』という想いがじんじん伝わってきて、私もそれを感じて心が動きました。 それは、プロジェクションマッピングだけに限らず、映像だったり花火だったり、全ての表現に共通していて、一番必要なことです。 人のことを感動させたり、楽しませたりするには、まずは自分が感動したり面白がることが一番大切です。 これから、たくさんの映画や本に触れ、色んな人と出会い、様々な価値観や考え方を学んでほしいと思います。」

東京国際PMアワードに携わった若者たちや、クリエイターとして活躍する方々が、これからも映像の大きな可能性に挑戦し続けるでしょう。 2年後には、さらに進化した映像表現や、新たな上映形式が生み出されているかもしれません。 というか、絶対に生み出されていると思います。

2020年東京オリンピックまで、あと2年。 世界中で東京が注目される時、日本のクリエイター達は、どのような映像表現で、観客を魅了させてくれるのでしょうか。

 

東京国際PMアワード公式HP: http://pmaward.jp/

©東京国際プロジェクションマッピングアワード実行委員会

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