イベントレポート 2018.9.21

国内外から珠玉の作品と映画人が集結!なら国際映画祭2018 華々しく開幕!

2年に1度の開催、今年でめでたく5回目の開催となる「なら国際映画祭」が9月20日(木)、奈良県文化会館にて開幕しました。

この日は、あいにくの悪天候の中、一般市民や招待客の皆さんが大勢かけつけ、エクゼクティブディレクターを務める河瀨直美さんをはじめ、レッドカーペットを練り歩く国内外の映画人達を温かく迎え入れました。

オープニングセレモニーで樹木希林さんに特別功労賞

華やかなレッドカーペットを終えると、奈良県文化会館ホール内にてオープニングセレモニーが開幕。

まず、融通念仏宗声明研究会の住職らが、映画祭の成功を祈念した声明を上げ、厳かにイベントが始まりました。

その後舞台に登壇したのは、先日15日にお亡くなりになった俳優・樹木希林さんが出演された映画『あん』を監督された河瀨直美さん。希林さんを偲び、スピーチを行いました。

河瀨直美さんスピーチ
「太陽が昇れば、やがて沈み、そして巡ります。世界はここにあり、命は永遠です。この広い宇宙観を讃えるための声明とともに、女優・樹木希林さんの功績を称え、ここに特別功労賞を授与いたします。」

司会者が「会場中央、永瀬正敏さんの隣の席が樹木希林さんの席です。席に向かって拍手をお願いします」と呼びかけると、会場からは約40秒程の惜しみない拍手が湧き起こりました。

映画祭アンバサダー・斎藤工さん登壇

その後、この日「なら国際映画祭」のアンバサダーに就任した俳優の斎藤工さんが登壇。挨拶と共に、同じく希林さんへ想いを巡らせ、コメントを述べました。

斎藤工さん挨拶
「今日はあいにくの雨だったんですけれども、樹木希林さんを惜しむ僕らの涙が雨となって現れて、それを樹木さんが「あんた達、泣いてんじゃないわよ、映画祭を頑張りなさい!」って雨を止めてくれたんだなと。それがとても映画的で、樹木さんの存在をとても感じます。また、今日アンバサダーに就任させて頂いて、僕はそういう役職を頂いたのがバイトリーダー以来なので、とても誇らしい気持ちで一杯です。ありがとうございました。」

クリストファー・ドイルさんへ功労賞を授与

その後、斎藤工さんから映画文化の発展に貢献した映画人に送られる功労賞が発表されました。

功労賞受賞者は、ウォン・カーウァイ監督をはじめ、ジム・ジャームッシュ、M・ナイト・シャマラン、チャン・イーモウ監督等、数々の巨匠の撮影を手がけてきた世界的な撮影監督クリストファー・ドイルさん。斎藤さんから花束が手渡されました。

クリストファー・ドイルさん受賞挨拶
「私は映画を30年間撮影してきました。あともう30年くらいはいけそうです。またここに戻って来ます。今年、私は日本の映画を3本撮りました。2年後もこのなら国際映画祭が開催される事を願っています、そしてその時の功労賞は、若い女性の撮影監督である事を願っています。ぜひ皆さん、頑張ってください。」

審査委員長クリスティアン・ムンジウさん挨拶

また映画祭の目玉であるインターナショナル・コンペティション部門で審査委員長である映画監督クリスティアン・ムンジウさんからも挨拶が述べられました。

クリスティアン・ムンジウさん挨拶
「この映画祭にご招待頂きまして本当に感謝しております。また、多くの方々がこのように映画を称えるイベントに参加してくださった事に大変感動しております。映画とは一体何でしょうか?それは、物語を語るものだと思います。私たちが作る映画を通じて、人々が触れ合い、そして交流し合い、お互いにより良く理解し合えるようになる。それが映画ではないかと思います。ただ映画を観る手段は、現在どんどん進歩をしていきます。映画を観る事が簡単になっていく一方で、人々はますます自分の家の中で映画を観るようになり、映画が人と人が交流する場となる事が少なくなってきている事を感じます。ですので、このなら国際映画祭のようなイベントがこれだけ多くの人を集めた事を特に嬉しく思うわけです。そしてこういったイベントを通じて映画の多様性、映画作家の表現の自由、そういったものが拡大していく事が出来るとも思います。皆さんが普段観ている映画に加えて、こういった映画祭で観る事の出来る映画はより多様性を持ったものだと思います。なのでぜひ皆様にはこういった機会を活用して、たくさんの映画を楽しんで頂きたいと思います。河瀨直美エクゼクティブ・ディレクターにこのように充実したプログラムの映画祭を作ってくれた事、若い世代に向かって色々な努力を働きかけておられる事に対して感謝を申し上げると共に、この地域・奈良において映画を支えてくださっている皆さんにも心から御礼を申し上げます。ありがとうございました。」

NARAtive2018『二階堂家物語』ワールドプレミア

そしてこの日のイベントを締めくくったのは、NARAtive2018の作品上映。

“NARAtive”(ナラティブ)とは、「なら国際映画祭」が奈良を世界へ発信するべく、 期待の若手映画監督を招き、地元の人々と共に奈良を舞台にした映画制作を行うプロジェクトです。

NARAtive制作権は、原則として毎回のなら国際映画祭ゴールデンSHIKA賞受賞者に授与され、今回は前回グランプリを獲ったイラン出身のアイダ・パナハンデ監督が天理市を舞台に撮った『二階堂家物語』が世界で初お披露目。

上映に先駆けて、撮影地となった天理市の並河市長から挨拶が述べられました。

並河天理市長挨拶
「まずは撮影の地元を代表致しまして、これまでNARAtiveを育んでこられました河瀨監督、中野理事長様はじめ、この国際映画祭の全てのスタッフの皆様、また関係者の皆様、本日ご来場の皆様に心から御礼を申し上げたいです。私たちにこのような素晴らしいチャンスを与えて頂きまして、本当にありがとうございました。先ほど久しぶりに控え室で、アイダ監督と脚本家のご主人にお会いする事が出来たんですけれども、再会を懐かしむと共に、一つお願いをしました。それはこの『二階堂家物語』を私たちの映画と呼んでも良いですか?と。その場でアイダ監督から快諾を頂きました。もちろん監督であったり、俳優さんであったり、スタッフの方々が映画を撮影をされたわけですけれども、この『二階堂家物語』私たちの会話の中で生まれて来たストーリーを、私たちを育んだ天理の地で撮影して頂いて、そして地域の皆さんが一生懸命作って頂いたご飯を頂きながら、出来上がった映画です。改めて感謝を申し上げます。ありがとうございました。」

また、監督や出演者一同からも挨拶が述べられました。

アイダ・パナハンデさん(監督)挨拶
「まずは、河瀨直美さんに感謝を述べたいです。河瀬さんのサポート無しでは作れない映画だったので、またそれだけでなく本当に一緒にいて楽しかったですし、本当にありがとうと言いたいです。キャストの皆さんとスタッフにも感謝したいと思います。やはり映画を作る上で、言葉の壁等、苦労もありましたが、本当に皆さんのサポートのおかげで良い作品を作る事が出来たと思っています。そしてLDHの皆さんにも感謝を述べたいと思います。先ほど市長からの挨拶にもありましたが、これは皆の映画です。そしてカメラマンやエディター、イラン人のスタッフにも感謝をしています。本当にありがとうございました。」

アーサラン・アミリ(脚本)さん挨拶
「奈良の皆さんの物語をシェアしてくれたおかげで、この脚本を完成させる事が出来ました。映画は世界の共通言語だと思います。色んな国と国の架け橋となるようなものが映画ではないかと思いますし、これからもますます素敵なものを作っていきたいと思います。」

白川和子さん挨拶
「ずっと女優業を続けてきましたけれども、いつでもこういう出会いがあるんだなあと。ちょうど私の去年の誕生日の頃から奈良に入りまして、一年経って、本当にアイダ監督や皆さんと素敵な出会いを設けてくださってありがとうございました。なかなかこの年齢になりますと新しく出会うって事が、そんなに多くはありません。皆さん本当に私の財産です。」

田中要次さん挨拶
「僕は2年前のなら国際映画祭に出演しておりまして、その時は短編映画の監督として飛び入り上映をさせて頂きまして、尾花座で投げ銭上映という形の珍しい上映の形をさせて頂いて最後にクロージングに出席させて頂きました。その時、こんなに盛大な映画祭だったんだ!という事を改めて知らせれまして、いいなあレッドカーペット歩いてみたい、ここに上ってみたいな、どうしたらここに上がれるんだろうって2年前は思って眺めていました。そしてその時のグランプリを獲った監督の作品に今回こうして出演させて頂いて、本当に役者をやってきて良かったなって思っています。」

町田啓太さん挨拶
「アイダ監督の作品に出演させて頂いて本当に光栄でした。そして今日はこうして地元の天理の方々の前でこうやって舞台上で挨拶させて頂ける事が本当に嬉しいです。僕は群馬の田舎育ちだったので、天理で田舎の匂いを感じながら撮影して頂けたのがすごく嬉しくて、心にも強く残っています。そんないい匂いを感じて頂けるかと思います。ありがとうございます。」

石橋静河さん挨拶
「この作品に参加出来て本当に良かったと思います。アイダ監督の強い意思があったからこの作品が完成したんだなと思います。そのカッコいい姿に私もなんとか応えたいと思いながら参加をしていました。ぜひ楽しんでいってください。ありがとうございました。」

加藤雅也さん挨拶
「僕は実はバリバリの奈良生まれの奈良育ちなんです。しかしずっとこの映画祭の事を知らなくて、2年前に初めて知ったんです。こんなに大きな映画祭が開催されているなら、僕はもっと協力したいと思います。僕は今年デビュー30年なんです。それもなんかの縁だし、イランの映画監督が奈良に来て映画を撮るっていうのも何かの縁だと思うので、この縁を大切にしつつ、映画祭もこれからずっと続けられるようにこれからずっと皆さんにサポートを続けていって頂きたいと思います。」

挨拶が終わると、早速『二階堂物語』が上映されました。映画『二階堂物語』は、跡継ぎ問題に悩む3世代の家族の愛と葛藤を描いた物語。上映後には会場から約1分間のスタンディングオベーションが巻き起こり、作品に尽力した監督や出演者を称えました。

なら国際映画祭2018は、9月24日まで奈良県文化会館、ならまちセンター、奈良国立博物館、ホテルサンルート奈良、春日大社などで開催されます。詳細は公式HPにて。

なら国際映画祭公式HP
http://nara-iff.jp/

ぜひ皆さん、この機会に会場でたくさんの映画に触れてみてください!

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